松尾大社
まつおたいしゃ

旧社格 官幣大社・式内名神大社・二十二社
所在地
京都府京都市西京区嵐山宮町3

御祭神 主祭神 大山昨神  (おおやまくいのかみ)
中津島姫命 (なかつしまひめのみこと) (市杵島姫命と同紳)
摂社祭神 月讀尊  (つきよみのみこと) 月讀神社
市杵島姫命  (いちきしまひめのみこと) 宗像神社
奥津島姫命  (おきつしまひめのみこと) 礫谷神社
末社祭神 春若年神  (はるわかとしのかみ) 四大神社
夏高津日神  (なつたかつひめのかみ)
秋比売神  (あきひめのかみ)
冬年神  (ふゆとしがみ)
玉依姫命  (たまよりひめのみこと) 三宮社
羽山戸神  (はやまとのかみ) 衣手社
祖霊  () 祖霊社
大物主神  (おおものぬしのかみ) 金刀比羅社
素盞鳴命  (すさのおのみこと) 一拳社
罔象女神  (みずはのめのかみ) 瀧御前社
祓戸神  (はらえどのかみ) 祓戸社
由 緒
御由緒
当社は京都最古の神社で、太古この地方一帯に住んでいた住民が、松尾山の神霊を祀って、生活守護神としたのが起源といわれます。五世紀の頃朝鮮から渡来した秦氏がこの地に移住し、山城・丹波の両国を開拓し、河川を治めて、農業林業を興しました。同時に松尾の神を氏族の総氏神と仰ぎ、文武天皇の大宝元年(701)には山麓の現在地に社殿を造営されました。都を奈良から長岡京、平安京に遷されたのも秦氏の富と力によるものとされています。従って平安時代当社に対する皇室の御崇敬は極めて厚く、行幸数十度に及び、正一位の神階を受けられ、名神大社、二十二社に列せられ、賀茂両社と並んで皇城鎮護の社とされました。室町末期までは、全国十数ヶ所の荘園、江戸時代にも朱印地1,200石、嵐山一体の山林を有していました。
御祭神
大山昨神(おおやまぐいのかみ)
中津島姫命(なかつしまひめのみこと)
大山昨神は、古事記に「大山昨神またの名は山末大主神、此神は近淡海国(ちかつあふみのくに)の日枝山に坐し、また葛野(かどの)の松尾に坐す鳴鏑を用ふる神なり」とあり、山の上部(末)に鎮座されて、山及び山麓一帯を支配される(大主)神であり、近江国の比叡山と松尾山を支配される神であったと伝えられる。
中津島姫命は、市杵島姫命の別名で、古事記に「天照大神が須佐之男命と天安河を隔てて誓約された時、狭霧の中に生まれ給うた。」と伝えられる神で、福岡県の宗像大社に祀られる三女神の一神として、古くから海上守護の霊徳を仰がれた神です。
御神徳
京都洛西の総氏神として、約十万戸の氏子の崇敬を集めるほか、古来、開拓、治水、土木、建築、商業、文化、寿命、交通、安産の守護神として仰がれ、特に醸造の祖紳として、全国の酒造家、味噌、醤油、酢等の製造及び販売業者から格別な尊崇を受けています。
宝物
御紳像三体(男紳像二体、女紳像一体)は、平安初期の作で、三体とも等身大座像、一木造りで、わが国紳像中最古最優品として重要文化財に指定されて坐。その他古文書四千余点、古祭器具三十点。
     -参拝のしおりより-


一の鳥居と社号標

二の鳥居

楼門

楼門越しの拝殿

社殿

本殿は、大宝元年秦忌寸都理(はたのいみきとり)が勅命を奉じて創建以来、皇室や幕府の手で改築され、現在のものは室町初期の応永四年(1397)の建造、天文十一年(1542)大修理を施したものです。建坪三十五坪余、桁行三間・梁間四間の特殊な両流造りで、松尾造りと称せられています。箱棟の棟端が唐派風形になっているのは他に類例がなく、柱や長押などの直線と屋根の曲線との調和、木部・桧皮の色と柱間の壁の白色とが交錯して醸し出す色彩の美しさ、向拝の斗組・蟇股・手挾などの優れた彫刻意匠は、中世の特色を遺憾なく発揮しており、重要文化財に指定されています。また本殿につづく釣殿・中門・回廊は、紳庫・拝殿・楼門と共に江戸初期の建築と云われています。

松風苑

松風苑の三つの庭は、当代庭園学の第一人者重森三玲氏が心血を注いで造られたもので、明治以降における現代最高の芸術的作品として知られます。三庭に用いた二百余個の石はすべて徳島県吉野川の青石(緑泥片岩)です。昭和四十九年四月着工、五十年五月完成。
上:磐座の庭(上古風)
松尾山中の神蹟に因んで作られたもので、二紳を表微する二巨石を囲む岩石郡の配置は森厳味溢れ、地上一面に植えられた丹波笹は高山の趣をあらわしています。
中:蓬菜の庭(鎌倉風)
昔、中国の人が、東海中に不老不死の鳥ありと考えたのが、蓬菜の島です。岩の間から噴出する水が鶴形の池に注ぐところ、多くの島が点在し、周囲を回遊しながら眺めると、仙境に遊ぶ感がするといわれます。
下:曲水の庭(平安風)
当神社の最も栄えた平安期を表現するもので、御手洗川の清水は七曲りして丘麓を洗い、丘上には青石が点在してこれを見下ろす優雅にして華麗な姿です。
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