辰市神社
たついちじんじゃ

旧社格 村社
所在地
奈良県奈良市杏町64

御祭神 武甕槌命 (たけみかつちのみこと)
経津主命 (ふつぬしのみこと)
由  緒
杏町東西集落の中央、田地の中に鎮座する。神宮社とも鴻宮ともいう。祭神は武甕槌命・経津主命で旧村社。鎮座地は春日大社社家中臣氏の采地で、その末裔辰市家の居館地であった。社伝によると鹿島から春日の神に供奉した中臣時風、同秀行がその住居を神託によって西南方へ神木を投じて落ちた所の辰市郷中のこの地に居住、春日の神木を崇敬して奉斎したのが、今の辰市神社だという。
社殿は『春日社記録』(中臣裕明記)の建久八年(1197)四月二十二日の条に、春日大社末社の木宮社(紀伊社)の旧殿を譲与され、また嘉禎二年(1236)の遷宮にも本社第二殿を拝領している。天正年間(1573-20)筒井順慶が松永秀久との戦いで戦火に遭い焼滅した。
『神宮社記録』には淳和二年(1802)神事が復興され、明治・大正ごろ社殿も復興した。例祭は十月十六日。杏町氏子によって行われる。
     -奈良県史(神社)より-


神社入口

拝殿

本殿

歌碑

東の 市の植木の 木足るまで 逢はず久しみ うべ恋ひにけり
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